• 株式市場、下期業績に慎重な見方 QUICK月次調査で「下方修正が増加」36%

    株式市場関係者の間で、企業業績の先行きに弱気?慎重な見方が増えてきた。QUICK月次調査によると、2018年度下期の業績について「下方修正する企業が増える」との回答が36%、「多くの企業が小幅な業績修正」が46%だった。 「米中貿易協議で安心材料が出てこない限り、日本株は上昇のきっかけをつかみにくい狀況が続きそう」(投信投資顧問)など、先行きが見えない貿易戦爭を心配する聲が多い。 7~9月期決算では、アナリストの事前予想を下回った企業が多かった。その理由は「中國経済の減速」(28%)、「原材料費や人件費などコスト上昇」(23%)が目立った。これを受けて、発表後に下期や通期の見通しを下方修正するアナリストが相次いだ。 調査期間は12月4~6日。証券會社および機関投資家の株式擔當者140人が回答した。(QUICKナレッジ開発本部 永島奏子) ※QUICKでは株式や債券、外為部門などの市場関係者を対象に毎月、足元の景気や相場動向についてアンケートを実施。結果を「QUICK月次調査」として各部門ごとに公表しています。「QUICK月次調査<株式>」はヒストリカルデータも含めて、QUICKの情報端末からダウンロードできます。

    米は利上げ2回、歐州の利上げは秋以降、そして日銀は 11月のQUICK債券月次調査

    2018年も殘すところあと1カ月。市場動向を左右する日米歐の金融政策を債券市場関係者はどう見ているのか。QUICKは3日に発表した「QUICK月次調査<債券>」で、19年以降の日米歐の金融政策の見通しを聞いた。 まずは19年の米連邦公開市場委員會(FOMC)の利上げ回數と実施時期。回數は「2回」との回答が58%と最も多く、次いで「3回」が19%、「1回」が17%と続いた。実施時期で最も多かった回答は、「3月19~20日」(80%)で、次に「6月18~19日」(62%)、「9月17~18日」(34%)と続いた。 米景気への見方は分かれている。「グローバルに景気減速に向かう」(投信投資顧問)との見方がある一方、「雇用、賃金、消費が底堅く19年中も金利上昇局面は続く」(投信投資顧問)と強気の聲も多い。11月28日、米連邦準備理事會(FRB)のパウエル議長は「政策金利は経済に中立的とされる水準をわずかに下回っている」と発言。それまでの「中立金利には程遠い」との発言からスタンスを変化させ、市場には利上げ打ち止め時期が近いとの空気が一気に広がった。 次に、歐州中央銀行(ECB)はいつ頃利上げに踏み切るか。「19年秋ごろ」が37%と最多を占め、次いで「19年末」が31%、「20年中」が19%と続いた。19年中には利上げに踏み切るとの見方が多い。「英國の歐州連合(EU)離脫)が難航することを考えると、ECBの利上げはまだ先のことになる」(その他金融機関)など、EU離脫の先行き次第との指摘もあった。 そして、緩和からの「出口レース」で最後方を獨走する日本。 日銀がイールドカーブ?コントロールの修正について、19年中に実施すると思うものを聞いたところ、「10年金利の許容レンジの拡大」(47%)との回答が最も多く、次いで「19年中は修正しない」(39%)、「長期金利の目標年限の短期化」(16%)、「マイナス金利の縮小、撤廃」(15%)が続いた。 「政治日程や消費増稅をふまえると日銀は大きな政策変更をしづらい」(証券會社)と見る向きが多い。「ダブル?スタンダード的な利上げ(=許容レンジの拡大)に終始せざるを得ない」(証券會社)というわけだ。金融政策が後手に回れば、景気減速から悪化に向かう局面で身動きが取れなくなる懸念がある。 QUICKは株式や債券、外為部門などの市場関係者を対象に毎月、足元の景気や相場動向についてアンケートを実施。結果を「QUICK月次調査」として公表している。今回の<債券>の調査期間は11月27~29日。回答者數は139人だった。 (QUICKナレッジ開発本部 伊藤央峻)

    中國景気「減速続く」7割 1ドル=7元超の元安も警戒、貿易戦爭重荷に 月次調査<外為>

    2019年の金融市場では中國リスクが一段の波亂要因になりそうだ。QUICKと日経ヴェリタスが共同で実施した外國為替市場関係者への調査で、中國経済の減速と人民元安の基調が今後も続くとみている人の割合が、それぞれ7割前後に上った。落としどころが見えない米中貿易戦爭が引き続き重荷だ。 中國の7~9月期の國內総生産(GDP)の成長率は前年同期比6.5%。政府目標の水準を何とか保ったものの、4~6月期の6.7%から鈍化した。製造業購買擔當者景気指數(PMI)や小売売上高など最近の指標も低調で、年後半にかけて減速感が次第に強まっている。 政府の景気刺激策の下支え効果で景気底割れの事態はなさそうだが、貿易戦爭のダメージは著実に蓄積。米國はトランプ政権と民主黨が対中強硬策で一致しており、11月末に見込まれる米中首脳會談で膠著狀態を打開できるかどうかは不透明だ。 農林中金総合研究所の南武志主席研究員は「日米貿易摩擦の歴史をみると1990年代後半に日本が深刻な景気後退に陥ると対日圧力は弱まった。同様に、中國が脅威の存在でなくなるまで米國は圧力をかけ続けるのではないか」と話す。 調査では、中國経済のリスクとして「貿易摩擦」(52%)に次いで「過剰な債務や投資」(40%)を指摘する回答も目立った。米國の圧力と根深い構造問題の挾み撃ちになっており、19年は経済成長が「さらに減速」(9%)、「緩やかに減速」(65%)するとの見方が多い。 こうした市場の懸念をすでに織り込み始めているのが、上海総合指數の落ち込みや人民元の下落だ。 とりわけ、じりじり下げ基調だった人民元相場は現在1ドル=6.9元臺で推移。人民元急落を防ぐため中國人民銀行(中央銀行)が斷続的に元買い?ドル売り介入を繰り返しているとされ、多くの外為市場関係者が節目と意識する「1ドル=7元」を巡る攻防が當面の焦點になる。 調査では「7元を超えて小幅な元安が進む」とみている人の割合が60%、「さらに急激な元安になる」が5%だった。 三井住友アセットマネジメントの深代潤執行役員?グローバル戦略運用グループヘッドは、貿易摩擦を機に中國と米國のルールが変わったため、1ドル=7元にあまりこだわらなくてよいとしつつも「米國向け輸出に頼れない中で、財政政策や規制緩和を活用しつつ、持続可能な水準に成長率を減速させていく。この過程で一定の元安が進むだろう」と分析する。 市場関係者の間には3年前の中國発の金融不安「チャイナ?ショック」の生々しい記憶がある。中國株や人民元の一段の下落は、世界的な株安や新興國通貨安といったリスクオフに直結し、円買いを呼びやすい。一方で人民元安?ドル高は間接的にドル高?円安にもなる。今回の調査では、大幅な人民元安になった場合のドル円相場は「円高?ドル安」に振れると警戒する聲が78%に上った。 月次調査は12~14日に実施し、金融機関や事業會社の外為擔當者96人が回答した。(QUICKナレッジ開発本部 根岸てるみ)   ※QUICKでは株式や債券、外為部門などの市場関係者を対象に毎月、足元の景気や相場動向についてアンケートを実施。結果を「QUICK月次調査」として各部門ごとに公表しています。ヒストリカルデータも含めて、QUICKの情報端末からダウンロードできます。

    日米株、長期の下落局面入りはないが… QUICK月次調査、相場の強弱感が対立

    世界の株式相場の動揺がなかなか収まらない。QUICKが実施した調査によると、株式市場関係者はリスク要因のなかでも、とりわけ長期金利の上昇や貿易戦爭など米國がらみの影響が大きいとみている。今回の株価の調整は一時的で、長期の下落トレンド入りを予想するのは少數派だが、再び勢いをとり戻せるかどうかについては見方が分かれている。 直近の株価の亂高下の理由を尋ねたところ、「米長期金利の上昇」(24%)、「米中貿易戦爭の激化」(24%)に加え、「米國の景気拡大のピークアウト懸念」(24%)をあわせ、米國関連ファクターを挙げる聲が約7割に上った。「中國の景気失速懸念」(16%)や「その他」(10%、企業業績の先行き不透明感など)もある。 日米の株式市場の先行きを聞いたところ、日本は「上値が重くなり、ボックス圏內で推移する」(38%)および「一時的な調整にとどまり、上昇トレンドに戻る」(34%)との見方が多く、米國についても、「一時的な調整にとどまり、上昇トレンドに戻る」(34%)との予測が多い。「現在の業績や景気動向としては良好」(証券會社)でファンダメンタルズの強さが相場の下支えになるとの指摘がある一方、「1つの懸念がなくなっても、別の材料が殘っているので、當面は上値が重そう」(証券會社)との指摘があった。 「しばらく亂高下がつづく」との見方は、日本が21%、米國が25%だった。 調査期間は10月30~11月1日。証券會社および機関投資家の株式擔當者136人が回答した。(QUICKナレッジ開発本部 永島奏子) ※QUICKでは株式や債券、外為部門などの市場関係者を対象に毎月、足元の景気や相場動向についてアンケートを実施。結果を「QUICK月次調査」として各部門ごとに公表しています。「QUICK月次調査<株式>」はヒストリカルデータも含めて、QUICKの情報端末からダウンロードできます。

    消費増稅で?景気悪化?9割 債券市場、それでも8割が?賛成? QUICK月次調査

    景気は悪化するが消費増稅は「賛成」――。QUICKが29日にまとめた10月の月次調査によると、2019年10月に消費稅率が10%に引き上げられた後の日本経済について債券市場関係者の9割が「悪化」すると回答した。一方、8割は増稅そのものに「賛成」だった。 ※QUICKは株式や債券、外為部門などの市場関係者を対象に毎月、足元の景気や相場動向についてアンケートを実施。結果を「QUICK月次調査」として公表しています。今回の<債券>の調査期間は10月23~25日。回答者數は134人。 安倍晉三首相は10月15日、來年秋に消費稅率を10%へ引き上げると表明した。債券市場の関係者に引き上げを支持するか聞いたところ、「支持する」との回答が49%と最も多かった。次いで「どちらかといえば支持する」が32%と続き、引き上げ支持派が全體の8割を超えた。 消費増稅を支持する理由は、債券市場にとっては言わずもがな。つまり「財政健全化を達成するため」(証券會社)だ。法人稅率の引き上げや労働人口の増加が見込めないなか、手をつけるのは「社會保障の財源は高齢者の自助的な負擔も含めた消費稅」(銀行)という結論になるという。   一方、少數派ながら、引き上げを支持しない債券関係者もいた。「消費稅率の引き上げは結果的により財政赤字を増やすための方便になっているため、財政規律の正常化に役立つどころか、むしろ逆になっている」(証券會社)との指摘があった。「デフレ脫卻を完全に果たさない段階での消費増稅は將來に禍根を殘す」(投信投資顧問)との懸念も出ていた。 消費稅率が予定通り引き上げられた場合、軽減稅率などの対策を踏まえた消費増稅後1年の日本経済への影響を聞いてみた。最も多かったのは「多少悪化する」で80%。「大幅に悪化する」の8%の回答と合わせると、およそ9割が景気の悪化を予想した。財政健全化の道を歩むには、多少の景気悪化はやむなし、というわけだ。景気が「影響なく堅調を維持する」との答えは11%にとどまった。 長期的に消費稅率はどこまで上昇するか聞いたところ、単純平均で16.64%となった。「諸外國平均の20%近くまで引き上げざるを得ない」(信託銀行)。「軽減稅率を導入しながら15%程度まで引き上げられる」(投信投資顧問)との見方が多かった。ただ、消費稅は「政治的に鬼門。20%まで引き上げられるのに15年はかかる」(証券)との聲もあった。   長期金利への影響については「金融政策が影響している部分が大きく、増稅だけで金利がブレることはなさそうだ」(銀行)との指摘が目立った。 (QUICKナレッジ開発本部 伊藤央峻)

    「上下院ねじれに」予想6割 米中間選挙、両院で共和敗北なら105円臺も  月次調査<外為>

    今年最大の政治イベント、米中間選挙まで1カ月弱。QUICKと日経ヴェリタスが共同実施した外國為替市場関係者への調査で、共和黨は上院で過半數を維持するが下院では過半數を失う「ねじれ」狀態になるとの予想が6割に上った。年末の円相場予想の平均は1ドル=112円80銭と足元の水準並み。ただ共和黨が両院で敗北すれば105円臺に上昇するとの予想も多い。 ? ※四捨五入の関係で合計は100にならない 米上下院のねじれ予想について、三井住友アセットマネジメントの市川雅浩氏は「ねじれ議會は市場のコンセンサスとなりつつある。現実になってもリスクオフの反応は一時的」という。 ただ2年前の大統領選では予想に反してトランプ氏が勝利し、直後に円安が進む「トランプラリー」となった。リスクシナリオを踏まえる意味で、中間選挙の結果がどうなれば最も円安?ドル高に傾くか聞いた。最も多い回答が「共和黨が両院で過半數を維持」(72%)だった。その場合「年內に1ドル=120円まで円安が進む」が58%あった。 逆に共和黨が両院で過半數を失った場合は円高?ドル安に振れる(64%)。重要法案や予算の審議が滯るだけでなく、大統領の弾劾も現実味を増し「リスクオフ=円買い」の筋書きになる。想定される円高の上限水準は1ドル=105円(50%)だ。 マネーパートナーズの武市佳史氏は「好調な経済を考えれば米國絡みの相場波亂は想定しづらい。年末にかけてのポイントは実は歐州」と指摘する。中でもユーロ相場への影響が大きそうなのが英國の歐州連合(EU)離脫交渉の行方だ。 來年3月の離脫の條件を巡って英國とEUは11月中旬の決著を目指す。調査では、年內に何らかの形で合意するとの見方が計52%だが、合意先延ばしを予想する聲も少なくない。 三菱UFJモルガン?スタンレー証券の鹿野達史氏は交渉難航による歐州経済への影響を危懼しつつも、懸念の広がりが結果的に両者の歩み寄りをもたらし「合意なき離脫は何とか回避されそうだ」とみる。市場ではユーロについて年末1ユーロ=130円臺半ばが予想の平均だ。 月次調査は9~10日に実施し、金融機関や事業會社の外為擔當者96人が回答した。 ? (QUICKナレッジ開発本部) ※日経ヴェリタスの14日付記事を掲載。QUICKでは株式や債券、外為部門などの市場関係者を対象に毎月、足元の景気や相場動向についてアンケートを実施。結果を「QUICK月次調査」として各部門ごとに公表しています。Qr1などQUICKの情報端末では月次調査の詳細とヒストリカルデータをご覧いただけます。

    ガバナンス改革、市場活性化に効果あり 持ち合い株縮減など  QUICK月次調査<株式>

    QUICKがまとめた10月の月次調査<株式>によると株式市場関係者は、この數年、企業や運用會社が様々なガバナンス改革に取り組んできた結果、資本市場の活性化に一定の効果をもたらしたと考えていることが分かった。 企業経営の統治指針であるコーポレートガバナンス?コードと、機関投資家向けの行動規範となるスチュワードシップ?コードは、どちらも企業経営に緊張感をもたらし、「稼ぐ力」を高めて、資本市場の活性化ひいては個人金融資産の活用?発展につなげる狙いだ。 調査はこれらのコードに盛り込まれた項目の中から5つを選び、市場の活性化にどのぐらい効いたかを質問した。「政策保有株の縮減」と「資本コストを意識した経営」、「議決権行使結果の個別開示」、「企業と投資家の建設的な対話」の4項目については、いずれも「(効果が)大いにあった」「多少あった」の回答の合計が8割に上った。「取締役會の多様性」も、何らかの効果があったとみる回答は66%だった。 こうした取り組みが推進される一方で、日銀のETF買いが株式市場に無視できない影響を與えているとの見方は根強い。この點を聞いたところ、「個別株の価格形成を歪める」(35%)および「市場全體の株価水準を歪める」(32%)との見方が多かった。 回答者からは「価格形成はあくまで市場に任せるべき」(投信投資顧問)、「いずれ政策の修正が必要になると思うが、出口戦略を誤ると株式市場の下落要因になる」(銀行)などの指摘があった。少數派だが「企業ガバナンスの空洞化を招く」(4%)との意見もあった。 調査期間は10月2~4日。証券會社および機関投資家の株式擔當者148人が回答した。   ※QUICKでは株式や債券、外為部門などの市場関係者を対象に毎月、足元の景気や相場動向についてアンケートを実施。結果を「QUICK月次調査」として各部門ごとに公表しています。「QUICK月次調査<株式>」はヒストリカルデータも含めて、QUICKの情報端末からダウンロードできます。

    上下院ねじれ、トランプ氏レームダック化も 米中間選挙で債券月次調査

    世界が注目する米國の中間選挙が11月に迫ってきた。QUICKが10月1日にまとめた9月の月次調査<債券>では、市場関係者の多くが、上院では「共和黨辛勝」、下院では「民主黨辛勝」を予測した。上下両院の多數派が異なる「ねじれ」狀態になれば、予算編成や減稅など重要法案の可決が難しくなり、米経済にも悪影響が出かねない。  ※QUICKは株式や債券、外為市場関係者を対象に毎月、足元の景気や相場動向についてアンケートを実施。結果を「QUICK月次調査」として公表。ヒストリカルデータも含めて、QUICKの情報端末からダウンロードできます。 今回の<債券>の調査期間は9月25~27日で、135人が回答した。 上院?下院の選挙結果をどのように予想するか聞いたところ、上院は「共和黨辛勝」との回答が81%と大半を占めた。一方、下院で最も多かったのは「民主黨辛勝」で53%、次に「共和黨辛勝」が37%だった。全體としては、上院で共和黨、下院で民主黨がそれぞれ勝利するものの、そう大差はつかないと見る向きが多い。 「ねじれ」狀態になると、さらに注目されるのが、ロシアゲートなど様々な疑惑が指摘されるトランプ米大統領の勢いだ。「弾劾訴追されないが、求心力は低下する」という回答が51%と過半數を占め、次いで「弾劾訴追されず、求心力も低下しない」が32%となった。「トランプ政権は確かに問題山積みだがそれは以前から分かっていたことであり、ここまで政権がもっているということは今後も急に體勢が崩れるとまでは行かないのではないか(証券會社)」との聲がある。 トランプ大統領の求心力が衰えて多少おとなしくなるのか否かで、米國の通商?外交政策も大きく変わる可能性がある。 激化する米中貿易摩擦が今後1~2年でどのように推移するか、との問いには、「対立が膠著狀態になる」(56%)が最多を占め、次いで「さらにエスカレートし、世界経済の成長が鈍化する」(24%)となった。「妥協が進み、世界経済は堅調な成長を維持する」は12%のみ。殘念ながら、良い方向に向かうという期待はあまり持てそうにないようだ。「中國に一方的譲歩を強いる現在の米國の交渉スタンスの下で、早期妥結の可能性は薄れている」(銀行)という。   調査では、中間選挙の結果と米中貿易摩擦を踏まえた2019年の経済への影響も聞いた。米國、世界、日本いずれも、経済成長率が「押し下げられる」との回答が半數を超えた。市場の見立て通りに米議會でねじれが生じれば、「減稅効果が薄れる2019年後半以降に追加の景気刺激策を実施することが難しくなる」(信託銀行)との懸念も出ている。また米國の物価上昇率については「押し上げられる」(56%)との回答が最も多かった。

    ランド、レアルへの警戒感強く 広がる新興國不安 月次調査<外為>その2

    新興國通貨の先安観が強まっている。QUICKがまとめた9月の月次調査<外為>によると、南アフリカのランドやロシアルーブル、ブラジルレアルが対円で下落すると予想している市場関係者(金融機関の外為擔當者)が目立つ。米國発の世界的な貿易摩擦が経済基盤の脆弱な新興國通貨を狙い撃ちし、米利上げ路線による資金流出に拍車がかかるとの見方が広がっている。 中でもランドについては、半年先に下落しているとの予想が70%臺後半と、2011年の調査開始以來の最高となった。「上昇する」から「下落する」の比率を差し引いたDIはマイナス67。ランドについては「南アの対外赤字、対外債務が大きく、経済成長ペースは低水準。米國との政治的な対立もあり、下落懸念が根強く殘る」(証券會社)という。 ブラジルレアルの下落予想も61%と、上昇予想の10%を大きく上回った。國際通貨研究所の武田紀久子主任研究員は、「10月7日に迫る大統領選は『ブラジルのトランプ』と呼ばれ、過激な発言で知られる右派のボルソナロ下院議員が刺傷されるなど混迷化している。加えて輸出相手國第3位のアルゼンチンが國際通貨基金(IMF)の融資を受けるなど通貨不安のきっかけになりうる要素が多い」と指摘。レアルの先行きについて、タービュラントな(値動きの荒い)展開を覚悟する必要があるという。 ? 米國との貿易戦爭まっただ中の中國の人民元はDIがマイナス50と、人民元の切り下げを機に中國株安が進んだ「人民元ショック」の16年以來のマイナス幅に拡大した。「トルコリラ、南アランドなどの下落は、國內個人投資家の外為証拠金取引(FX)がボラティリティを拡大している」との見方も出ていた。(QUICKナレッジ開発本部)   ※QUICKでは株式や債券、外為部門などの市場関係者を対象に毎月、足元の景気や相場動向についてアンケートを実施。結果を「QUICK月次調査」として各部門ごとに公表しています。Qr1などQUICKの情報端末では月次調査の詳細とヒストリカルデータをご覧いただけます。

    新興國不安の深まり次第で「米利上げ見直し」4割 月次調査<外為>その1

    亂高下するトルコリラをはじめ新興國の通貨不安がなかなか収まらない。QUICKと日経ヴェリタスが共同で実施した外國為替市場関係者への調査によると、通貨不安が一段と深刻になった場合、米國は金融政策を見直し、利上げペースにブレーキがかかるとの見方が4割超に上った。 月次調査は10~12日に実施し、金融機関や事業會社の外為擔當者98人が回答した。 米連邦準備理事會(FRB)は好調な経済を受けて金融正常化のプロセスを進行中。金融市場では、今月と12月を含めて今年は最大4回、來年も數回の利上げが見込まれている。 新興國通貨不安が一段と深刻になった場合の米金融政策運営の見直しの有無を尋ねたところ、最も多い回答は「見直しはない」(54%)だった。その一方で「利上げ回數を減らす」(33%)と「利上げ打ち止め」(10%)、「利下げに動く」(1%)と見直し予想が目立った。 調査はその前段で、新興國不安のそもそもの要因は何かを聞いており、回答者が最も影響が大きいとみるのが「米の利上げ」(49%、複數回答)だった。 みずほ銀行の唐鎌大輔チーフマーケット?エコノミストは「米の利上げが止まらない限り新興國通貨の苦境が続くだろう。米経済の好調が持続するほど、新興國が通貨安に陥る皮肉な狀況」と指摘する。米國が進める金融正常化が自縄自縛に陥り、成り行き次第では挫折しかねない可能性を市場関係者が意識し始めたとみることができる。 そのほか調査では、トルコリラ、アルゼンチンペソに続く「危機候補」を挙げてもらった。ブラジルレアル(31%)と南アフリカランド(25%)が突出。國際通貨研究所の武田紀久子主任研究員は10月のブラジルの大統領選など國內政治の混迷ぶりを懸念する。レアルは13日に対ドルで最安値を更新し、年初からの下落率が2割に達した。 新興國通貨安?ドル高の構図は円高要因にも円安要因にもなる。新興國通貨不安が一段と深刻になった場合の今年末のドル円相場については「1ドル=105~110円」と、今よりやや円高方向の予想が4割だった。(QUICKナレッジ開発本部)   ※日経ヴェリタスの16日付記事を掲載。QUICKでは株式や債券、外為部門などの市場関係者を対象に毎月、足元の景気や相場動向についてアンケートを実施。結果を「QUICK月次調査」として各部門ごとに公表しています。Qr1などQUICKの情報端末では月次調査の詳細とヒストリカルデータをご覧いただけます。

    カギは「小學生から投資教育」 変われるか貯蓄大國ニッポン 月次調査<株式>

    リーマン?ショックから10年が経ち、日経平均株価は安値から約3倍に回復。個人金融資産は約1800兆円に膨らんだが、その半分超を現金と預金が占め、「貯蓄から投資へ」の動きは伸び悩んでいる。QUICKがまとめた9月の月次調査<株式>で、市場関係者にこうした現狀の打開策は何かを聞いたところ、「義務教育からの投資教育の導入」と答えた人の割合が3割と最も高くなった。NISA(少額投資非課稅制度)の拡充など、稅制面の優遇措置を挙げた回答を上回る。カギを握るのは、息の長い金融リテラシー向上の取り組みだ。 調査期間は9月4~6日。証券會社および機関投資家の株式擔當者151人が回答した。 政府主導が音頭をとる形で、NISAや個人型確定拠出年金「iDeCo(イデコ)」といった非課稅制度の拡充により貯蓄から投資へのシフトを促してきたものの、歐米と比較するとリスク資産への投資はなお低水準だ。もともと、歐米と日本ではお金に対する考え方が大きく違う面もある。歐米では投資教育が盛んで、著名投資家のウォーレン?バフェット氏は新聞配達などのアルバイトでためた貯金を元手に、11歳から投資を始めたことで知られる。 市場関係者からは「義務教育から正しい知識や成功體験を得ることが重要」(銀行)との聲が聞かれた。若者の間で浸透している動畫配信やSNSを有効活用すべきとの聲もあった。大手証券會社は若年層向けにYoutube(ユーチューブ)動畫チャンネル上で金融教育コンテンツを始めている。 日本で、貯蓄から投資の流れが加速しない理由については、「金融商品における元本信仰が根強い」(34%)という分析が目立つ。「日本國民は『リスク』というワードに拒否反応を示す傾向が強い。その背景には、デフレの長期化でインフレヘッジの必要性が見いだされず、資産運用ニーズが高まらなかった」(銀行)との聲や、「投資信託の運用成績とその結果に対する金融機関のフォローが不十分」という指摘もあった。 貯蓄から投資を促進させるためには金融機関の役割が重要になる。金融機関やサービスに求めることとしては、「フィデューシャリー?デューティー(顧客本位の業務運営)の徹底」が25%と最も多かった。次いで「低コスト金融商品の提供」が20%、「スマホ完結などのユーザーフレンドリーな金融サービス」が15%だった。投信業界では、短期の売買や行き過ぎた分配金などで、投資信託の顧客の46%が損失を抱えているという実態も明らかになったばかり。市場関係者はさらなる顧客本位の取り組みが必要とみている。 ※QUICKでは株式や債券、外為部門などの市場関係者を対象に毎月、足元の景気や相場動向についてアンケートを実施。結果を「QUICK月次調査」として各部門ごとに公表しています。「QUICK月次調査<株式>」はヒストリカルデータも含めて、QUICKの情報端末からダウンロードできます。

    金融政策の「修正」は消化不良 債券市場、緩和後退の解釈も多く QUICK月次調査

    日銀が7月末に金融緩和の枠組み強化を打ち出してから1ヵ月たっても、債券市場はまだ消化不良ーー。QUICKが3日にまとめた月次調査<債券>でこんな結果が出た。金融政策の「修正」は、金融緩和の強化なのか、中立なのか、それとも緩和の後退(金融引き締め方向)なのか、債券擔當者自身がどう解釈したのかを尋ねたところ、「中立」と「緩和の後退」の回答が拮抗した。同時に、日銀はどのような意図(狙い)を込めたと見ているか、という問いかけもしたが、「中立」あるいは「緩和の後退」が多く似たような結果となった。 ※QUICKは株式や債券、外為部門などの市場関係者を対象に毎月、足元の景気や相場動向についてアンケートを実施。結果を「QUICK月次調査」として公表しています。今回の<債券>の調査期間は8月28~30日。回答者數は140人。 金融政策の見直しを債券擔當者がどう解釈しているかの質問では、「緩和の強化」と受け止めている人が6%で、「緩和の後退」が45%。「中立」が最も多く49%だった。フォワードガイダンス(將來の指針)の導入で現在の低金利を「當分の間」継続することを示す一方で、経済や物価情勢に応じた長期金利の変動幅拡大を「これまでの2倍程度」を念頭に容認した。市場関係者の間ではフォワードガイダンスを、日銀が言うように緩和の枠組み強化と素直に受け止める向きもあるが、「日銀の國債買入による債券市場の流動性枯渇により対応を余儀なくされたという側面が強く、実質的には緩和の後退と同義であると考える」(銀行)との指摘もあった。 長期金利の一定程度の上昇の容認と、金利の抑制と、日銀の真意がどちらにあるのか、債券擔當者の見方は真っ二つ。結局どちらなのか分からないので、結果として長期金利が大きく動きにくい狀況になっている、といえる。   では、フォワードガイダンスが導入され、現行の低金利はいつまで継続するのか。最も多かった回答は「2021年以降も続く」(29%)というもので、「20年前半まで」(23%)と「20年後半まで」(15%)をあわせると67%。少なくとも來年19年に金利が引き上げられることはなさそう、とみている債券擔當者が3人に2人の割合というわけだ。「今回のフォワードガイダンスで2020年より前に金利水準を引き上げたら日銀のコミュニケーションは破綻する」(証券會社)といった指摘があった。   ※QUICKでは株式や債券、外為部門などの市場関係者を対象に毎月、足元の景気や相場動向についてアンケートを実施。結果を「QUICK月次調査」として各部門ごとに公表しています。「QUICK月次調査<株式>」はヒストリカルデータも含めて、QUICKの情報端末からダウンロードできます。

    保護主義、米景気に影 「年內に顕在化」3割 QUICK月次調査<外為>

    トランプ米大統領の保護主義的な通商政策が米國の経済成長を失速させるとの懸念が広がってきた。QUICKと日経ヴェリタスの共同月次調査によると、外國為替市場関係者の3人に1人が、米景気への悪影響はさっそく年內に顕在化するとみている。高い経済成長が減速し始める時期は、年內から來年1~3月期にかけてを予想する回答者の割合が4割超に上った。 月次調査は6~8日に実施し、金融機関や事業會社の外為関連業務の擔當者96人が回答した。米が半導體や化學品など中國からの輸入品160億ドル分を対象にした制裁関稅の第2弾を7日に発表。中國も報復措置を打ち出し、貿易戦爭は日に日に深刻さを増している。 米國が中國や歐州連合(EU)などに対して発動した鉄鋼とアルミの追加関稅の影響が、目に見える形で表れているのが米企業決算だ。ゼネラル?モーターズは追加関稅に伴う原材料コストの上昇を理由に18年12月期の業績見通しを下方修正。キャタピラーは年間1億~2億ドルのコスト増が見込まれるとし、コカ?コーラも缶に使う鉄鋼?アルミ価格の高騰を受けて炭酸飲料の値上げに動いた。 関稅で鉄鋼の販売価格が上がり、増収となったUSスチールのような例もあるが、プラスマイナスを差し引きすれば全體では強い逆風とみるのが自然だ。 調査で、米景気への影響がはっきり見えてくるのはいつごろかを聞いたところ、「7~9月」が6%で「10~12月」が29%となり、年內派は合計35%。最も多い回答は「19年前半」(50%)だった。 他國に強腰で臨むトランプ流のツケが、足元で4%を超す高成長を謳歌する自國に回るブーメランのような現象だ。米景気減速の時期については「10~12月」が12%で、「19年1~3月」が32%。これに「19年4~6月」の26%を加えると70%に達する。好況の賞味期限はあと1年足らず、というのが多くの市場參加者の見立てだ。 三菱UFJモルガン?スタンレー証券景気循環研究所の鹿野達史副所長は「利上げの累積効果が出るうえ、米中摩擦の影響もあり、19年に入ると成長ペースは大幅に鈍化する。下期には軽い景気後退局面に入るだろう」と指摘する。 さらに通商摩擦の先行きと景気影響について懸念されるのが対日交渉だ。米は輸入車に25%の追加関稅を検討。日本メーカーだけで2兆円のコスト増との見方もある。クレディ?アグリコル銀行外國為替部長の斎藤裕司氏は「25%の関稅適用なら日本株が下落し、円相場に上昇圧力がかかる」とみる。裾野が広い自動車を起點にした業績悪化と株安のシナリオが浮かぶ。 調査で日本への対応はどうなるかを尋ねると、「関稅の適用を回避」が39%、「25%未満の稅率で適用」が37%で、「25%の稅率で適用」(24%)を大きく上回り、やや楽観的といえる結果となった。 向こう1年間の円相場も「1ドル=105~110円」と「110~115円」がそれぞれ3割。自動車交渉の軟著陸を前提に、極端な円高を想定した見方は多くない。そのため、政府の交渉力への期待が裏切られる結果になれば、円相場も波亂に見舞われる可能性が高い。 ¥  $  €  £ 毎月定點調査している円相場の見通しは、金融機関の外為業務擔當者の平均で8月末に1ドル=110円86銭と、5カ月連続で円安?ドル高方向にシフトした。円の変動要因として最も注目を集めたのは「金利/金融政策」で、金融機関の外為擔當者の52%が挙げた。50%を超えるのは3月の調査以來5カ月ぶりだ。ドルの変動要因では「政治/外交」が60%に達し、4月以來の高水準となった。 注目の要因は通貨の上昇、下落、どちらに影響するとみられているのか。上昇と下落の両要因の強さを指數にしてみると、円の「金利?金融政策」の指數は46.2と、中立を示す50を下回った。これは円安の要因とみられていることを意味する。一方、ドルの「政治?外交」の指數は35.5と、50を大幅に下回った。すなわちドル安の要因だ。円の対ドル相場はこの2つの要因が綱引きする格好となる。市場では「米中通商政策の行方をにらみながら、ドル円は110円前後で方向感の乏しい推移が続く」(投信投資顧問)との指摘があった。 (QUICKナレッジ開発本部)   ※日経ヴェリタスの12日付記事に一部、加筆しています。Qr1などQUICKの情報端末では月次調査の詳細とヒストリカルデータをご覧いただけます。

    鯨ざぶーん、ESG投資の拡大期待じわーり  QUICK月次調査<株式>

    株式市場で幅広い銘柄を一気に買うことから「鯨」と呼ばれる年金積立金管理運用獨立行政法人(GPIF)が、環境や企業統治のテーマを重視するESG投資を開始してから1年が経過した。QUICKの月次調査<株式>によると、この1年で株式市場関係者のESG投資に対する見方もやや前向きに変化した。調査期間は7月31日~8月2日。証券會社および機関投資家の株式擔當者149人が回答した。 ESG投資は、利益など財務の分析だけでなく環境や社會、企業統治の3分野に対する企業の取り組みを考慮して投資先を選ぶ。公的年金を運用するGPIFは運用資産の158兆円のうち、約26%にあたる41兆円弱を日本株に投資している。ESG投資の投資金額は1兆円からスタートし、數年かけて3兆円程度まで引き上げるとしている。 QUICKでは、GPIFがESG投資の開始を発表した17年7月に市場関係者にESGについてアンケート調査した。今回の調査では1年前と全く同じ項目を聞き、マインドがどのように変化したか調べた。 ESG投資の拡大余地について聞いたところ、1年前は「徐々に拡大する」と答えた人は全體の67%だったが、今回は79%に上昇した。 興味深い點はESG投資に関する懐疑的な見方が減少したことだ。1年前にESG投資について「一過性のブームに終わる」と答えた人が13%、「大きな変化はない」との回答が14%あったが、今回はそれぞれ9%、8%に低下した。 ESG投資が企業経営に與える最も大きな影響を聞いたところ、前回と同様に今回も「長期的な企業価値の向上を後押しする」が最多で34%を占めた。 國內株式のパフォーマンスに與える影響については、「中長期的なパフォーマンス向上につながる」が前回の35%から50%に上昇した。かつてパフォーマンスとの関係が不透明との見方から冷ややかな見方が多かったが、ESG投資に対する理解が深まるにつれて前向きなとらえ方が増えているようだ。 GPIFは現在、日本株に投資する3つのESG指數に連動を目指すパッシブ運用をしている。これら3指數それぞれの構成銘柄のトップは直近でトヨタ自動車(7203)、KDDI(9433)、キーエンス(6861)だった。ESGの切り口だけで株価の値動きを判斷することは難しいが、これら3銘柄の年初から8月3日までの株価はキーエンスを除いて日経平均株価を上回った。市場関係者からは「認知度がアップするには、『ESG スコア』が良い企業の株価パフォーマンスが目立って良くなることが必要」(証券會社)との指摘があった。 <GPIFが連動を目指すESG3指數の構成銘柄トップと日経平均の推移> 國際組織のGSIA(Global Sustainable Investment Alliance)によると、16年の世界のESG投資の運用殘高は約22兆ドルだった。このうち歐州が53%を占め、次いで米國が38%だった。ESGで先行する歐州ではインテグレーション(統合)投資の広がりにより、運用資産規模が格段に大きくなった。今回はじめて、どのようなスタイルのESG投資が今後広がるか質問したところ、インテグレーション(ESG要素を考慮した投資)との回答が35%と最も多かった。 ESG投資の運用資産の世界に占める日本の比率は2%と歐米と比較するとごくわずか。だがエーザイ企業年金基金が年內にESG投資を始める見込みなど、裾野が広がり運用資産が拡大する可能性もありそうだ。   ※QUICKでは株式や債券、外為部門などの市場関係者を対象に毎月、足元の景気や相場動向についてアンケートを実施。結果を「QUICK月次調査」として各部門ごとに公表しています。「QUICK月次調査<株式>」はヒストリカルデータも含めて、QUICKの情報端末からダウンロードできます。  

    日銀は動くのか 「金利誘導の見直し」求める債券市場、QUICK月次調査

    日銀は30~31日に開く金融政策決定會合で、現行の金融緩和策の副作用などについて點検する。QUICKが30日にまとめた月次調査<債券>によると、債券の市場関係者の多くが「市場機能の低下」を副作用として最も問題視し、市場機能の維持にはゼロ%程度に設定している長期金利の誘導目標を見直す必要があるとの聲が多かった。 ※QUICKは株式や債券、外為部門などの市場関係者を対象に毎月、足元の景気や相場動向についてアンケートを実施。結果を「QUICK月次調査」として公表しています。今回の<債券>の調査期間は7月24~26日。回答者數は133人。 大規模な金融緩和(長短金利操作付き量的?質的金融緩和)の副作用を挙げてもらったところ、最も多かった回答は「市場機能の低下」で47%を占めた。次いで「金融機関の収益圧迫」が29%だった。 次に、市場機能を維持するためには何が必要なのか(優先順位で2つ選択)を聞いた。最も多かったのは「長期金利ターゲットの撤廃?柔軟化」で74%、次いで「マイナス金利の解除」が38%、「國債買い入れ(現行ペース比)の減額」が35%、「ETFの買い入れの減額」が22%で続いた。 回答者からは「10年金利の誘導を現狀の0.0%程度から『0.0~0.25%』の幅を持たせた柔軟運営に変更することで、將來の正常化への小さな一歩としての実績を殘す可能性がある」(銀行)との予想があった。一方、「マイナーな文言の変更はあるかもしれないが、大枠は変わらない」(証券會社)、「今回は金融政策の変更はないが、今後の方向性について何らかの示唆がされる」(投信投資顧問)との指摘が出ていた。 そもそも副作用が生じるのは、日銀が掲げる2%の物価目標がいつになっても達成のメドがたたないため、超低金利の金融緩和策をひっこめることができないからだ。31日に公表する「経済?物価情勢の展望(展望リポート)」では、4月時點で出した18年度の消費者物価指數(CPI)の見通しを下方修正するとみられている。政策委員が示す見通しを事前に予想してもらったところ、18年度は1.1%(4月の展望リポートは1.3%)、19年度は1.5%(同1.8%)、2020年度は1.6%(同1.8%)となった。   ※QUICKでは株式や債券、外為部門などの市場関係者を対象に毎月、足元の景気や相場動向についてアンケートを実施。結果を「QUICK月次調査」として各部門ごとに公表しています。「QUICK月次調査<株式>」はヒストリカルデータも含めて、QUICKの情報端末からダウンロードできます。

    人民元に広がる先安観 トランプ流、再び中國を翻弄 QUICK月次調査<外為> 

    米國と中國の貿易戦爭の火ぶたが切って落とされたのを受け、外國為替市場では中國?人民元の先安観が広がっている。QUICKがまとめた7月の月次調査<外為>によると、人民元相場が今後6カ月間に下落するとの予想は2016年12月以來の多さになった。 中國本土市場(オンショア)の人民元は対ドルで1ドル=6.69元前後と、およそ1年ぶりの安値圏にある。対円では年初の1元=17円臺前半から16円臺後半に下げている。米中貿易摩擦が激しさを増してきた6月以降、人民元に対する下落圧力が増している。 月次調査によると、金融機関の外為擔當者のうち、向こう半年間で人民元の対円相場が下落すると予想した人は全體の56%を占め、比率は16年12月(63%)以來の大きさとなった。上昇予想の割合から下落予想の割合を差し引いたディフュージョンインデックス(DI)はマイナス44と、同じく16年12月(マイナス50)以來の大幅なマイナスとなった。16年は後半に中國景気が減速するなかでトランプ大統領の誕生が重なり、元安?ドル高懸念が加速し、およそ8年7カ月ぶりの元安水準となった局面だ。今回もまた人民元は貿易戦爭を仕掛けたトランプ氏に翻弄されている格好だ。 貿易摩擦が中國経済に與えるダメージに対する懸念も広がる。外為市場関係者が貿易摩擦で最もマイナスの影響を受けるとみているのが「中國」。全體の53%が世界第2の経済大國の名を挙げた。「中國の習近平主席には長いスパンで(今回の事態に)臨む余地がありそうだが、そうした楽観には案外、死角があるようにみえる」との指摘も出ている。 中國國家統計局が16日に発表した18年4~6月期の実質國內総生産(GDP)の前年同期比の伸び率は6.7%と、3期ぶりに減速した。インフラ投資も消費も伸び悩み、貿易戦爭が外需を直撃するリスクにも直面している。中國は人民元の安値誘導で米國の制裁に対抗しているとの見方もあり、「戦局」の行方次第で通貨の安定が一気に損なわれる可能性も看過できない。(QUICKナレッジ開発本部) ※QUICKでは株式や債券、外為部門などの市場関係者を対象に毎月、足元の景気や相場動向についてアンケートを実施。結果を「QUICK月次調査」として各部門ごとに公表しています。今回の<外為>の調査期間は7月9~11日。QUICKの情報端末で月次調査の詳細とヒストリカルデータをご覧いただけます。

    米保護主義「20年まで」最多45%、次は日本も QUICK月次調査<外為>

    米國と中國の貿易戦爭が激しさを増してきた。QUICKが日経ヴェリタスと共同で実施した外國為替擔當者への調査で、米トランプ政権の保護主義政策は「2020年の米大統領選まで続く」とみている人の割合が45%に上り、最も多くなった。トランプ政権の強硬姿勢は11月の中間選挙を乗り切る手段にとどまらず、當面は続くとの見立てで、世界経済や金融市場への悪影響が懸念される。 月次調査は米國が340億ドル相當の中國製品への輸入関稅を発動した後の9~11日に実施。対象は金融機関や事業會社の外為擔當者で91人が回答した。調査期間中の10日に2000億ドル相當の追加関稅リストが公表され、一段と緊張が高まった。 市場が気にしているのが、問題の広がりと深度だ。米政権の保護主義政策がいつまで続くかとの質問に対し「20年の大統領選まで」とした回答(45%)は「今年11月の中間選挙まで」(36%)を上回った。「常態化する」との答えも12%あった。 <トランプ流に市場の懸念が高まっている> ちなみにQUICKが3~5日に実施した株式擔當者への月次調査で同様の質問をした際は「11月の中間選挙まで」が53%、「20年まで」が22%だった。トランプ流は當初は中間選挙を乗り切るためのディール(取引)材料の1つとみられていたが、米中の覇権爭いへとステージが大きく変わり、市場のとらえ方もこの數日間で急速に悪化したといえる。 米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表は「中國との交渉は1年かかる」と長期戦も辭さない構え。MU投資顧問の菊池宏氏は「國際協調體制からG2(米中)による新帝國主義時代への移行が底流にあり、保護主義は長期化する可能性が高い」と指摘する。 貿易戦爭の悪影響が最も大きくなりそうな國?地域をたずねたところ、中國(53%)、米國(29%)、その他の新興國(14%)の順になった。実際、中國は足元の経済減速と米利上げに貿易戦爭が追い打ちをかける格好となり、株安と人民元安に見舞われている。 「日本への影響が最も大きくなる」との回答はわずか1%だったが、サプライチェーン(供給網)などに間接的な影響が及ぶ可能性はある。また、トランプ政権はとにかく貿易赤字を毛嫌いしており、中國の次は日本に対して通商面での圧力を強めることも予想される。 調査で米國が日本に何を求めてくるかをたずねたところ「農産品などの輸入拡大」(41%)が最も多く、次いで「米國內での生産拡大」(29%)、「自動車輸出の抑制」(22%)となった。「ドル高(円安)の是正」(7%)も挙がった。 足元でドルは獨歩高の様相をみせ始めており、対円では1ドル=112円臺と半年ぶりのドル高?円安水準にある。「貿易戦爭で米中が共倒れになる事態にはならず、いずれ落としどころを探り始める。米金利上昇は緩やかで減稅効果の本格化も期待されるため、ドル買いは息が長くなる可能性がある」(FX會社)との見方が出ている。 1年後のドル円相場の予想をみると、1ドル=110~115円とみている人の割合は32%となった。今月下旬には日米の新たな貿易協議の枠組み「FFR」が始まり、米側の出方が注目される。(QUICKナレッジ開発本部 根岸てるみ)   ※QUICKでは株式や債券、外為部門などの市場関係者を対象に毎月、足元の景気や相場動向についてアンケートを実施。結果を「QUICK月次調査」として各部門ごとに公表しています。「QUICK月次調査<株式>」はヒストリカルデータも含めて、QUICKの情報端末からダウンロードできます。

    激しい米中摩擦「米中間選挙まで続く」 影響大きいのは中國株 QUICK月次調査<株式>

    激しさを増す米中の報復関稅の応酬。米國が6日に中國の知的財産侵害に対して制裁関稅を発動すると、中國は即座に対抗措置に出た。QUICKがまとめた7月の月次調査<株式>によると、注目する株価変動要因として「政治?外交」を挙げた人が回答者の38%に上り、2003年3月以來15年4カ月ぶりの高水準となった。また米中の通商問題は今年11月の米中間選挙まで続くとの回答が半數を占めた。調査期間は関稅発動直前の7月3~5日。証券會社および機関投資家の株式擔當者154人が回答した。 米國は6日、産業用ロボットや自動車、半導體など818品目、340億ドル(約3兆8千億円)相當の輸入品に25%の追加関稅を課した。これに対して中國側は大豆を含む農産品や自動車など545品目、同額の追加関稅を発動した。株式市場関係者へのアンケート調査では、回答者の約5割が米中の貿易摩擦は11月の米中間選挙まで続くとみている。短期間で収束すると回答した1割を合わせると、6割超がこの數カ月間は貿易摩擦問題に左右されやすい展開を見込む。 米中の貿易摩擦は好調な世界経済の足を引っ張りかねない。米中摩擦の影響について、回答者の5割弱は「一時的な景気減速を招く」と予想。次いで回答が多かったのは「影響は軽微」で2割強だった。米中貿易摩擦は秋まで続き、世界経済も一時的な減速が避けられない、というのが株式市場関係者のメインシナリオのようだ。 米國の関稅引き上げはトランプ政権が事前に予告していたことから、市場では織り込み済みの面があった。9日の前場寄り付きの日経平均株価は続伸して始まり、心理的な節目の2萬2000円を1週間ぶりに回復する場面もあった。日経平均の午前の終値は前週末比275円60銭(1.26%)高の2萬2063円74銭だった。日経平均を対象としたオプション価格から算出し相場の変動率を映す日経平均ボラティリティ―?インデックス(VI)は低下。9日午前11時過ぎに前週末の終値より1.65ポイント(9.08%)低い16.52を付けた。 米中貿易摩擦で最も大きな影響を受ける株式市場として回答者が警戒しているのは中國。9日の寄り付きの上海総合指數は前週末比5.2181?????(0.2%)高の2752.4466だった。市場ではいったん悪材料出盡くし感が広がっているものの、トランプ政権はさらなる制裁関稅を検討しているほか、本丸とされる自動車関稅の引き上げの機會をうかがっている。目先のヤマ場は米國と日本が7月に予定する新たな貿易協議「FFR」になりそうだ。(QUICKナレッジコンテンツグループ) ※QUICKでは株式や債券、外為部門などの市場関係者を対象に毎月、足元の景気や相場動向についてアンケートを実施。結果を「QUICK月次調査」として各部門ごとに公表しています。「QUICK月次調査<株式>」はヒストリカルデータも含めて、QUICKの情報端末からダウンロードできます。  

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